
お酒を飲むと太るというのは本当ですか?
気になってしまい、思う存分飲めないのです。

日本酒やビールなどの酒類は、アルコールのカロリーで太りそうですね。
しかし、酒類のカロリーよりも一緒に食べるおつまみのカロリーの方を気にするべきなのです。
ここでは、お酒とおつまみのカロリーについて詳しく見ていきたいと思います。
目次
意外に少ないお酒のカロリー
「飲むと太る」と言われるお酒ですが、実はカロリーは意外と少ないのです。
お酒100g当たりのカロリー
色々なお酒100g当たりのカロリーを比べると、次のグラフのようになります。

100g当たりのカロリーは、アルコール度数の順に並んでいます。
アルコール度数が40%程度のウイスキーがもっとも高く、次に25%程度の焼酎、14~18%程度の紹興酒・日本酒・ワイン、そして5%程度のビールがもっとも低くなっています。
しかし、それぞれのお酒は一度に飲む量が違います。
例えば、ウイスキーをビールの中ジョッキに入れて飲む人は、ほとんどいないと思います。

ウイスキーは、ストレートの場合グラスに少し入れて飲むのが普通ですね。

お酒のカロリーは、普通に飲む1杯分の量で比べるのが妥当です。
お酒1杯分のカロリー
一般的に飲む1杯分の量ではどのくらいのカロリーになるのかをグラフにしてみました。

100g当たりのカロリーがもっとも低かったビールが、1杯分にすると1番高くなっています。
太る原因はお酒のカロリー?
お酒1杯分のカロリーは、太る量なのでしょうか?
ごはんのカロリーと比べてみましょう。
ごはんのカロリーは、普通のお茶碗1杯分(150g)が約250Kcalです。
◆ごはん1杯:250Kcal
日本酒やビール1杯分のカロリーは、ごはん1杯分よりも少ないのです。
◎日本酒1杯:103Kcal
◎ビール1杯:160Kcal
晩酌として日本酒やビールを1杯飲んでも、それだけでは太るほどのカロリーにはなりません。
参考として、成人女性・成人男性が1日に必要なカロリーは以下の通りです。
1日に必要なカロリーは
◆ 成人女性:2,000~2,200Kcal
◆成人男性:2,200~2,400Kcal
注:活動量が普通(座り仕事が中心だが軽い運動や散歩などをする)の人
農林水産省:実践食育ナビより引用
カロリーオーバーにならないための工夫
ごはんを食べながら日本酒を飲むとカロリーが気になります。
ごはん1杯、日本酒2杯は、ごはん2杯と同じくらいのカロリーになります。
そこで、カロリーオーバーにならないようにするために次のような工夫はどうでしょうか。
○ごはんを食べないで、日本酒を2杯
○ごはんを半分、日本酒を1杯
○ごはんを1杯、日本酒を半分
これならカロリーを半分に抑えることができます。
お酒と一緒に食べるおつまみのカロリー
お酒を飲むときは、美味しいおつまみが欠かせませんね。
しかし、食べるものによってはカロリーが気になります。
そこで、お酒と一緒に食べる代表的なおつまみのカロリーを、日本酒とビールに分けて比べてみました。
日本酒に合うおつまみとカロリー

日本酒(純米酒)ぐい呑み1杯100ml 赤身マグロの刺身4切れ60g サケの塩焼き1切れ70g
日本酒は、おつまみを味わいながら「ちびちび」飲みます。
日本酒1杯とお刺身を食べてもカロリーは200Kcalを少し超える程度です。
日本酒に合うおつまみは、和え物や煮物などカロリーの低いものが多いです。
ビールに合うおつまみとカロリー

ビール中ジョッキ1杯400ml ふつうの大きさの鶏の唐揚げ5個200g 大きめのギョウザ4個100g
ビールは、油っこいものをガッツリ食べながら「ガブガブ」飲みます。
ビール1杯と鶏の唐揚げを5個食べると800Kcal近くになってしまいます。
ビールに合うおつまみは、油で揚げたものや焼肉などカロリーの高いものが多いです。

気をつけたいおつまみのカロリー
お酒を飲むとカロリーが高くなってしまうのは、お酒そのもののカロリーよりも一緒に食べるおつまみのカロリーが高いことが原因です。
ビールのように油っこいものと合うお酒は、総カロリーが高くなりがちです。
また、カロリーが高いおつまみは、他の栄養素が少なくなる傾向があります。
そのことが余計に太る原因になってしまいます。
太りづらいお酒の楽しみ方
太る原因はカロリーだけでなく、栄養の偏りや運動不足、ストレスなども関わっているといわれています。
ですから、普段から適度な運動を行い、ストレスを溜めない生活をすることが大切です。
その上で、栄養バランスのとれたおつまみを食べながらお酒を楽しみたいものです。
太りやすい炭水化物と脂質
栄養素は主に5つに分類されます。炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルです。
これを5大栄養素といいます。
5大栄養素のうち、炭水化物と脂質に偏ったものは、太りやすいおつまみです。
代表的なものとして『フライドポテト』があります。
フライドポテトは、炭水化物と脂質のかたまりのような食べ物で、塩味が強いのでビールがすすみます。
フライドポテトとビールのカロリーを両方ともとるので、とても太りやすいといえます。

フライドポテトLサイズ170gのカロリーは517Kcalなので、ビールを中ジョッキ2杯飲みながらフライドポテトLサイズ1箱を食べると837Kcalになります。
これは、成人男性が1日に必要なカロリーの1/3を超えています。
それなのに、たんぱく質やビタミンなどの大切な栄養素が不足しています。
注意したいたんぱく質のとり方
たんぱく質はお酒と一緒に食べたいおつまみですが、とり方には注意が必要です。
たんぱく質が多く含まれている肉料理は、脂質が多くなってしまう傾向があります。
そこで、使う部位や調理の工夫が必要です。

鶏の唐揚げなら皮を取り除いたり、ステーキなら脂の少ないヒレ肉にしたりすれば、脂質を抑えられます。
また、付け合わせによくあるコーンのバター炒めやフライドポテトは脂質やカロリーが高いので控えましょう。
太りづらく健康的なお酒のおつまみ
太りづらく健康的なお酒のおつまみは、高たんぱくでビタミン、ミネラルが豊富に含まれているものです。
鶏肉のササミを使ったサラダや豚ロースのステーキなどは、脂質を抑えてたんぱく質をとれます。
焼き魚やローストビーフなども、たんぱく質をしっかりとれます。
サラダには、野菜や海草をたっぷり入れればビタミンやミネラルもとれます。

ゴボウやコンニャク、キノコ類など食物繊維の多い食材をたくさん使ったおつまみなら、低カロリーでお酒に合うので、太りづらいお酒のおつまみといえます。

理想的なおつまみ例

・ササミのソテー梅肉のせ(エリンギとズッキーニ添え)
・小松菜のオイマヨ和え
・三食野菜のポン酢サラダ
・焼厚揚げ
私が家で実際に作った料理です。
たんぱく質は鳥のササミや厚揚げから、ビタミンやミネラルは和え物やサラダからとれます。
太りづらいおつまみは、使う食材に気をつけて、調理方法を工夫することで意外と簡単にできます。
素材の味を楽しみながら、お酒も美味しくいただけますので、ぜひ挑戦してみてください。
まとめ
日本酒やビールなどのお酒は、意外とカロリーが少ないので、適量であれば太ることを気にしなくてもいいと思います。気にしなければならないのは、おつまみを何にするかです。
おつまみを家で作る場合は、使う食材を適切に選び、調理方法を工夫しましょう。
居酒屋などで注文するおつまみは、揚げ物を少なくして、焼き魚や和え物などを多くしましょう。
○ たんぱく質、ビタミン、ミネラルを多く
○ 炭水化物、脂質は少なく
カロリーを抑えながら必要な栄養素をバランスよくとり入れ、健康的にお酒を楽しみましょう。
CookLIVE|オンライン教室

Zoomでご自宅のキッチンから気軽に参加できます。
